クスノキ:
クスノキ科の常緑高木。本州中南部、四国、九州、沖縄、済州島、台湾、中国南部、インドシナに分布。高さ30mにまでなる。ときに老大木で直径5mに達するものあり。葉は互生、卵型、広卵型で長さ6〜10cm。
正しい漢字は「樟」です。「楠」はタブノキです。各地で名前がわからないためナンジャモンジャといわれているものにはクスノキが多いようです。成長が盛んで長命で、天然記念物に指定されている巨樹名木も少なくありません。
春、新葉が伸びだすと、まもなく古い葉は全部落ちます。芽が出たばかりの若葉は淡紅色、橙黄色などから、淡緑色に変わってきれいです。
クスノキは昔は樟脳(しょうのう)を取るために植栽されました。樟脳はクスノキの葉や幹、根などを蒸し、出てくる蒸気を冷やして(蒸留して)固形にして作られました。防虫剤やセルロイド、フィルムなどの原料となり、東南アジアでは古くから作られましたが、日本では意外にも歴史は浅く、江戸時代半ばから作り始められました。セルロイドがもてはやされた明治時代から昭和のはじめ頃にかけて最盛期(世界一の生産量)になりました。クスノキから取れる樟脳は、やがて合成樟脳やプラスチックが出回った戦後には衰退の道をたどりました。
イワツツジ:
万葉集「水伝ふ磯の浦見の石(いわ)つつじ茂(も)く咲く道をまたも見なむかも」(巻2−185)
メグスリノキ:
「メグスリノキ」は、カエデ科の落葉樹です。日本にだけ自生する珍しい植物で、秋には鮮やかに紅葉します。青森、秋田の両県を除く本州全域と四国、それと宮崎、鹿児島、沖縄を除く九州に分布しています。標高700メートル前後の山中に多くみられ、イチョウなどと同じく雌雄異株(オスの木とメスの木がある)です。大きいものは高さが10メートルにも生育するといいます。
「メグスリノキ」という名前は、樹皮や葉の煎じ汁で目を洗うと眼病に効くことからつけられました。別名「千里眼の木」、「ミツバハナ」、「長者の木」などと呼ばれています。